忘れもしない今から20年近く前の9月某日の出来事。
朝からの雨の日。私の結婚式。会場はホテルニューオータニ。
開始時間まであと30分。
仲人が来ません。
十分な時間的余裕をもって仲人宅にハイヤーでの迎えを用意していました。
でも待てど暮らせどいらっしゃらないのです。
ハイヤーは式場による手配でした。確認をしました。間違いなく迎えに向かったとのこと。
この雨。交通渋滞に遭ってしまったのだろうか・・・・。
心配になりホテルの玄関に出向いて待つことにした。
今か今かと、車が到着する度に走り寄りました・・・・。
しかし、いらっしゃらないのです。チャペル集合の時間が刻一刻と近づいてきます。
控室に戻ると花嫁も家族も不安顔でただ待つのみでした。
その時です。ホテルの係員が血相を変えてやってきました。
「お迎えのハイヤーから連絡がありました」
「どうしました?」
「○○様のご自宅が見つからないとのことです・・・・。」
「はあ?」
「○○参加のご住所を確認させていただけないでしょうか」
「はい、目黒区・・・三田・・・・××丁目・・・」
「えっ?」
「はあ?」
「港区でいらしゃいますよね・・・・?」
「いえ、目黒区三田ですが・・・」
この瞬間、係員と私は顔を見合わせ・・・・二人同時に
「えーーっ!?」
そうです。ハイヤーが目黒区の三田と港区の三田とを間違えていたのです。
「何やってんだあんたたち!!」もう怒り爆発です。
運転手が三田といえば港区の三田とばかり勝手に思い込み、
丁目と番地を頼りに港区三田をさまよっていたのです。
港区三田。慶応大学で有名な土地です。最寄駅はJR田町と地下鉄三田。あの三田です。
三田と聞けば100人中100人が思い起こす港区の三田。
三田という地名が港区以外にあることなど誰も知りません。
結局、仲人が到着したのは式開始の15分前。バタバタでした。
無事に結婚式は始まったものの、このバタバタが尾を引いて、
20年後の今も家庭はバタバタです・・・・。(泣)
皆さん、
三田と聞いたら注意してくださいね。私は一生忘れません。