1946(昭和21)年、
日本の映画に初めてキスシーンが登場しました。
佐々木康監督の「はたちの青春」です。5月23日、この日が映画の封切られた日です。
唇と唇とがほんのわずかに合わさっただけのシーンでしたが、
映画館は連日満員だったといいます。
私は、「キスの日」があることを知りませんでした。
そして今日が「キスの日」だと聞いて、そして、
映画のキスシーンがその背景にあることを知って、
あることを思い出しました。
ある映画のラストシーンです。その映画のラストは、あまたの映画のキスシーンだけを
集めた映像が、次から次に流されるものでした。
キス、キス、キスの連続です。その映画の登場人物である映画技師がつくり、
その人の形見となったフィルムでした。
幼き頃の自分を可愛がってくれた小さな町の映画館の映写技師の訃報に触れ、
数十年ぶりに帰郷した主人公がそのフィルムを見つけます。
そしてそのフィルムを一人ぼっちの映画館で流しながら、思い出と共に、回想と共に、
悲しみと共に、
ポロポロと涙を流す のです。もうお分かりになりますね。
そうです。
「ニューシネマパラダイス」です。
度肝を抜かれました。涙があふれて止まりませんでした。
トトが幼き頃のアルフレッドとの日々を思い出しながら、ポロポロと涙を流すのです。
私だけでなく隣の観客もまたその隣の観客も、
スクリーンを見つめながらみんなが泣いていました。
みんな自分なりの何かを回想しながら泣いていたのではないでしょうか。
観客を物語の中に引きこんでしまう映画の力というものを私に教えてくれた作品です。
今日、そんなことを思い出しながら、「キス」というものは、これまでのはかない自分の
人生を、美しき思い出として胸によみがえらせてくれる、不思議な力をもったもの・・・・
なーんて思えて来ちゃいました。
「キス」にはなんだか魔法の力があるのでしょうか。
えーっと、最後にしたのはいつだっけ?
2013-05-23 14:00
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